特集 水の浄化活動 
「えむえむ関東99号」より
=EMネット埼京=
河川浄化と環境学習
環境浄化をすすめる会・大宮 会長 島田静子 

わたしたちの会が河川浄化運動に取り組んだのは、平成12年ごろのことです。
その後、地区の勉強会等で「米のとぎ汁EM発酵液」による河川の浄化の話をしたところ、関心を持たれた方が多数あったので、実践したい方には「EM活性液」を提供しました。(後に地域の店の数店にお願いし、置いてもらうことにしました。… 有料)
「台所から始まる河川の浄化」等のテーマで数回、外部から講師を招いて講演会を開催しました。
その結果徐々に河川浄化に対する機運が高まり、約100名が「米のとぎ汁EM発酵液」に取り組んでいます。

会としては毎週100ℓの活性液を地域の滝沼川に投入してきました。
滝沼川は全長6kmの小河川で、荒川に注いでおり、その下流では、わたしたちの飲み水として取水されています。滝沼川の源流は湧水でしたが付近に団地ができてから、排水路となりヘドロが溜まり、悪臭がしていました。
投入を始めてからヘドロが減少し、糸ミミズが発生したり、小魚の姿もみられるようになりました。現在は区画整理で、河川改修をしているため、会での投入は中止しています。

10年前、河川浄化活動をさらに進めるため、地区の小学校にプール清掃を通しての河川浄化をお話したところ、大変関心を示して下さり環境学習の一環として取り組んで下さることになりました。
その後、継続して実施していますが以下は、本年度の小学校における活動報告です。
 
4月中旬  担当学年(4年生)の先生3名に「米のとぎ汁EM発酵液」の作り方・扱い方の説明をし、本年度の河川浄化に関する学習の打ち合わせをしました。その際、EM活性液8?、砂糖、自然塩の提供をしました。 
 5月初旬  学校では全校児童の保護者あての文書(米のとぎ汁回収のお願い)を配布しました。
さらに4年生全員(3クラス)に対して環境講話(40分)をしました。
 内容は
① 微生物のはたらきと環境浄化
② プールの水の浄化と河川浄化
③ EMでできること    
 5月中旬  「米のとぎ汁EM発酵液」200?をプールに投入しました。これは全校児童が持参した米のとぎ汁を4年生が「EM活性液」を使い醗酵させたものです。なお、前年10月にも当時の4年生が200?の「米のとぎ汁EM発酵液」を投入しています。
 6月初旬  プール清掃を実施しました。水の透明度が増し、清掃は短時間で終了しました。
 6月下旬  各クラスごとに3日間、河川浄化の講話とEM石けん作りの実習を行いました(70分)。これは5月の講話の際、手作り石けんの話をしたところ、児童から是非作りたいとの希望があったので実現したものです。
講話内容;
① 廃油と河川の汚染
② 合成洗剤と石けんのちがい
③ 石けんの作り方と注意事項
 9月上旬  秋の「米のとぎ汁EM発酵液」投入の準備として「EM活性液」を提供しました。学校では保護者あての文書を配布し、米のとぎ汁の回収並びに発酵を行いました。
 9月中旬  プールに投入しました。

 学校現場の忙しい中、過去何年にもわたり、プールの水質浄化に継続して取り組まれた担当の先生方の熱意にわたしたちボランティアも気持ち良く活動できました。
全校児童に呼びかけて、米のとぎ汁を回収することは全先生の一致した協力がなければできません。
又、保護者の理解も必要です。良い環境浄化運動になっていると思います。
とりわけ感性豊かな子供たちが生き物である目に見えないEMを肌で感じ、大切に育ててくれたことは、貴重な体験であったと思います。

以下プール清掃の写真と児童たちの感想文を紹介します。